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6畳間とビールと私

社会人3年目OLの一人暮らし日記

怒り【解決?編】

 

 

映画を見終わったその足で原作本を買い、翌日ノラ・ジョーンズ聞きながらひたすら読んで考えていました。

 


原作本のネタバレがありますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょいちょい設定が違う

これは原作→映画化では仕方ないから気にしていないけど、「ここがはしょられてなかったら分かったのにな」っていう要素多すぎたよ!以下書き並べてみたよ!

 

 


①愛子の過去
保育園に預けられていて、まだ母親(洋平の妻)が生きていた頃、保育園の先生に「ちょっと知能が遅れています」「専門機関を受診されたほうが」的なことを言われて両親激怒→転校。愛子自身もそれは覚えて?理解していて、自分は普通じゃないっていう自覚あり。そのうえで一回目何故家出して歌舞伎町の風俗で働いていたのかは謎だけど、二回目も同じような場所へ行き同じように働いていた。洋平が愛子を叱れないのも、幸せになれないと思っているのも、タシロみたいな奴しか寄ってこないと思っているのも、全部愛子が「普通じゃない」と決めつけているから。愛子はたぶんそれが嫌だけど、自分を大丈夫だって信じてほしいけど、でも自分でも変えられないのは何となく理解してそう。

 

 


②明日香の過去
池上千鶴ね。愛子の従妹ね。今は地元のホテルでばりばり働くシングルマザーだが、過去には愛子と同じような経験あり。家出して、フラフラはしないけどキャバクラとかそういう所で働いて、ヒモのような男をかこったこともあるけど、自分は愛嬌と経験だけで働きぶちには困らずにやってきて。でもキャバクラで客として来た男性とお互い「ビビビ」ときて、籍は入れてたんかな?市営住宅に住んで、子作り頑張ろうとしていた矢先、旦那が交通事故に巻き込まれて死亡。その後しばらくの記憶はないが、親戚だった洋平が今の港町へ呼んでくれて住むことに。海へ入り「旦那の元へ行きたい一心で」自殺をはかったが、愛子に引き留められ断念。妊娠が発覚し、その後シングルマザー。

 

 


③愛子と明日香の関係性
まず、愛子もっと太ってる(笑)。宮崎あおいも7kg増量したらしいけど体のラインが違うよね。スカート履いたらウエストの上に肉が乗るような、座り込んだら肉がむにゅっとなるような足の、色白おでぶちゃんよ。だからこそのメンヘラ感がもっと出るような気がするけど、それは仕方ない。

で、明日香は愛子を大事に思ってる。決め手はイマイチ分からんけど”こんな自分の自殺を泳げないくせに必死に海に入って止めてくれる”愛子を昔から放っておけないんだよね。分かる。兄弟じゃないけど、兄弟みたいな関係性なんやろうな。だから、洋平と同じくらい愛子に対して心配はしてるけど、信頼もしてるんだよ。「あの優しい子は大丈夫」って。そこが洋平と明日香の愛子に対する評価の違いかな。だから(映画では車内で)「あの二人は私たちが思う以上に信頼しあっているし、大丈夫だよ」って明日香が洋平を諭すシーンは、このへんがあったらもっと効いてくるし、洋平がいかに愛子を信用していないかってのも効いてくると思った。

 

 


④刑事さん
若い方の刑事さんも、どうやら訳アリなんだよな。猫を拾って、その猫きっかけで女性と知り合って好意を抱くんだけど、彼女はどうやら訳アリ。北見(刑事さんの名前)が警察官だと知るや否や連絡取れなくなるけど、北見が彼女を詮索しないことを条件に猫の面倒を見てもらう。そしてたまに映画を見に行き、食事をし、ホテルへ行くような関係。この二人の関係だけは最後まで謎のまま。この女性は誰なのか、何故警察にはバレたくないようなことがあるのか、そこまで警察に身バレを恐れる原因とは?これを掘っても面白かったけど、そしたら登場人物多すぎるもんねぇ。

 

 


結局分からない
極論はこれです(笑)

 

沖縄組に関しては原作も映画もほぼほぼ一緒。

原作では泉が無理しながらも学校に通うシーンとか、辰哉とタナカがもっと親密になっていく様子とか、星島(タナカが住み着いていた離島ね)に書いてあった「怒」と文字の出てくるタイミングとか、微妙に違うけど許せる範囲。

ただ、辰哉がタナカを刺すシーンは、原作だとペンションでタナカを待ち伏せして、ナイフを持った辰哉にタナカが覆いかぶさってくるみたいな感じでしたが、映画ではまずペンションで大暴れしてから、星島で逆立ちしているところにブスり、ですよね。そこでの再会もまず、顔のホクロ削ってたじゃないですか。てことは、自分が犯人として疑われているかもって、何か感付いていたのか?でも沖縄組は誰一人として疑ってなかったと思うけど。あのポスター一回も出てこなかったし。映画でのホクロは「タナカが犯人だよ~」って観客に気づいてもらうためなんかな?


原作では人から聞いた話になってて、映画では自分語りで「俺は他人が俺のことどう思っているか分かる」みたいな話になるけど…だから何?

結局何故あなたは八王子のご夫婦を殺害した?まぁタイミングが悪くてやっちゃったとしましょう。何故壁に「怒」を書いた?これも衝動的だったとしよう、と処理しようと思ったけど、現場でも書いて星島でも書いて、いやおかしいでしょ(笑)

 

普段から文字をいっぱい書く癖があったのは分かる。なら現場にも、星島にも、いっぱい書いてたらいいやん。なのに何故そこは「怒」の一文字だけ?それだけはものすごいエネルギーで、抑えられなくて、何度も何度も彫ったり書いたりするしかなかったのか?

まぁ文字書くのも理解できないとして。八王子の時は、奥さんにお茶を出されたのが気に障って「怒」、派遣会社の人にバカにされて「怒」、では星島の「怒」は何に起因する?

そこだけは純粋に辰哉の話を聞いて、米兵許せない!ってなって「怒」になったのか、デモを起こしても、たとえ泉ちゃんが声をあげても米兵が少女を襲う事件が減らないこの世の中への「怒」なのか、全く分からない。多分あえて解説していないんだとは思うんですが、本当に全く気持ちが分からない。しかも原作でも映画でも、刺される時に全く抵抗していないってことは、殺されることは嫌じゃなかったってことやん?なんかそのへんも謎。

 

 


⑤「信じているから疑う」とは
このキャッチコピーで売っているけど、それよりも「怒」に起因する方がよかったのでは?確かにそれぞれ(愛子はタシロ、洋平は愛子、優馬はナオト、辰哉はタナカ)を信じていたから裏切りの欠片(欠片もそれぞれで、自分を信用してくれないとか、何も話してくれないとか、そんなところ)が見えはじめて、たまたま指名手配中の犯人と重なったばかりにどんどん疑う方向に進んでしまって。

ナオトとタシロは実際犯人じゃなかった訳だから「違うよ」って言えば済む話だけど、それを話せない理由があってさ。タシロが愛子を、ナオトが優馬を愛していたからこそ言えなかったことで。なんかそのへんが、あのキャッチコピーでは分からんし、単に「優馬はナオトを信じていたから、疑ってたんだよね」だけで終わるくない?!違うやん!もっと違う理由があるのに!と逆に私が「怒」ですわ。

 

 

 

 

 

映画と原作を考察して


原作自体がモヤッとしていたので、モヤッとしたまま何も分からない話なんだと思うけど、謎が多すぎてまったくスッキリしないから、全然感動も出来なかった…。そのへんを読み取れというなら、私は全然思考力なくてすいません、という感じ。同じ作者の「悪人」はまだもうちょっと読めた気がしてたんだけどな~


ただ、演者の方々は本当に凄かったです。そこに救われた映画なのでは?広瀬すずちゃんは一気にアカ抜けた感じで、これから色んな役が増えそうな気がする。ただの「可愛い若い女優さん」じゃなくなった感ある。宮崎あおいはやっぱ可愛い役が似合うよ(笑)ほのぼの系のさ、「ツレうつ」的なやつ。幸せな作品にだけ出ておくれよ。森山未來の頭おかしい役のハマり具合は最高でした。ほんまに怖かったもん、次の瞬間には考えてること180度違うやん!みたいなね。

 

 

まとめ

 

「怒り見たよ~」というと友人に「どうだった!?」と聞かれるから、今のところ「モヤモヤした」としか言いようがないけれど、映画見てこんだけアレコレ考えたのも久しぶりなので、そういう意味では素敵な映画だと感じました。討論しあえる彼氏でもいれば良かったな!